この記事はUnityゲーム開発者ギルド Advent Calendar 2021の9日目の記事です
君は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」(以下スタァライト)をご存知だろうか もし君が内容を知らないがちょっと気になっている。というのなら、今すぐこれを読むのをやめて、本編を見るべきである なぜなら、ここから先は若干の、本当に若干ではあるが内容を語らなくてはならない アニメのレビューをするのだから、そこは仕方がないのだ
だがひとつ覚えておいてほしい。もし君がこの文章を読み、途中でスタァライトを見たい。と思ってくれたのなら、君はいつでも戻ることができる そして、もしそうなってくれたら私はとても嬉しい
さて、前置きが長くなったのだが、まずは私がスタァライトを見よう。と思ったきっかけを話させてもらおう
まず、UGDG、UnityGame開発者ギルド。だね。私も初日から参加している、Unityを使ってゲームを開発しよう。という一般的では無い、クローズドなコミュニティだ 個人でゲーム作る、どころかツールまで指定されている、入るのにギルド長にメッセージを送る必要すらある、とても狭いコミュニティだろう
なぜか登録者数は1,000人を超えているが
まあ、言いたいのはそこではない。そういったコミュニティだからか、アニメやゲームに拘りのある、理解のある面子は多い。私もそうだから。
そういったコミュニティに、とても熱心な若者が現れた。彼は技術的にも大したものだが、自分の好きなものに対する熱意は並々ならぬもので、すぐにコミュニティの中心メンバーになった
その彼が、ある日ギルド内で言い出した。
「スタァライトはいいぞ」
と。スタァライト自体は2018年に1クール放映されたアニメで、その映画がちょうど2021年に上映されたのだ 口コミ人気は非常に高いが、派遣アニメではなかったように思う。知っている人からの評価は非常に高いので、見せることができればオタクならハマってしまうだろう 彼は、その映画公開というチャンスを見逃す男ではなかった
いろんなサブスクリプションのサービスや動画サイトで見れることを理由に、コミュニティのあらゆる場所でスタァライトを広めたのだ
コミュニティの中心になるような彼が広めるとどうなるか。1つの噂は2つの噂になり、2つは4つになり、拡散されていく そして見たものは口々に言い出した。「スタァライトはいいぞ」と
私も長年のオタクである。スタァライトの名前ぐらいは聞いたことはあった。しかし私の魂はアイドルのプロデューサーであったため、スタァライトは「ありふれたアイドル物」ぐらいにしか映っていなかったのだろう
それはとても不幸であったが、幸せなことだった
そう。私はスタァライトを「ありふれたアイドル物」としか認識していなかった 可愛いキャラがコスプレをして、劇場で可憐に舞う。その程度の理解だった 恥ずべきことだが、それが私の心を動かした大きな要因になったのだ
最後の通告だ。もしここまで読んで、スタァライトのことを私と同じような認識を持っていた人がいるならば、この画面を閉じてほしい。そして願わくば私と同じ体験をして欲しいのだ
あまりにもギルドでスタァライトが流行っていたので私も見てみた
そこにあったのは、私が思い描いていた世界とはかけ離れた世界だった
「レヴューオーディション」として、彼女たちの戦いが始まったのだ ほのぼのした日常的な学園の世界ではなく、本当の戦い。負ければどうなるかもわからない 勝つことによってスタァになれる
私はそれがどういった意味を持つのかを、長年のオタク経験からある程度想像できてしまった
そこから沼にハマるのは一瞬だった。いや、正確には私の思い描いていた世界と全く違う内容だった。という時点で、一気に底なしの穴に落ちてしまったのだろう
ぶっちゃけこんなにテーマ重いとか思ってなかった。予想裏切られた。でもオタクって予想裏切られるの大好きなの。わかります? わかります。
そんなこんなで、アニメを全話見て、外伝となるロンド・ロンド・ロンドを見た。そしてすぐに劇場版へと足を運んだのだ
一般的なオタクからすると、一般的な行動だろう。しかし私にとって、劇場版を見にいく。というのは特別なことなのだ
私は劇場版を映画館で見ることは、滅多にない。スタァライト以前に見たのは2015年のガールズ&パンツァーだ。それも内容よりも4DXを体験したい。という邪な気持ちだった そのためにガルパンを全話見て4DXに赴く。という目的があったのだ(ガルパンにはどハマりした)
その前で言うと、アニメではない。2010年の実写版のだめカンタービレだ。つまり5、6年に一回しか映画を映画館で見ない。 しかも世の中はコロナ禍。それでも私は悩むことなく映画館に行った。そして見た。すごく良かった 内容に触れるのは無粋という物だろう
なんで私が映画館で見に行ったか、それはシンプルで、 「この作品は映画館で見るべきではないか」と思ったからだ
私は歌劇は好きで、家にはレ・ミゼラブルのDVDが3本ぐらいあったりするし、音楽大学の歌劇の講演にも出向いていたりした ロンドンでは念願のレ・ミゼラブルやライオンキングを見て、感慨に耽ったりもした
そりゃあスタァライトにハマるわけだ
アニメの中では彼女たちは生きているが、それを見ている私は、私たちは明らかに観客だった 彼女たちが泣いて笑ってオーディションに臨むのを、観ている事しかできない しかし、それでいいのだ。彼女たちは舞台少女なのだから
その彼女たちが輝ける最高の舞台はどこか。それは映画だろうと思ったのだ 見ることに特化した施設。彼女たちの動きや、歌声が、そのためにデザインされた空間で遺憾なく発揮されている。そしてそれを私は観ている。最高ではないか
先ほど少し触れたように、私の心はプロデューサーでもある。アイドルの娘たちも応援しているが、アイドルというのは観客も一体となって空間を作るものだ。と私は考えている なので、観ているだけは少々心苦しい。ライブ行って一体感を楽しむのが最良だろう(ライブ抽選当たって欲しい)
しかしスタァライト、歌劇は私たちは観客であることに徹する必要がある。物音も立てずに、ただただ観る その世界に私たちは居ないし、彼女たちは私たちを感じてはいるかもしれないが、認識はしない しかし、それでいいのだ。彼女たちは舞台少女なのだから
なので、私はただオタクとして、最高のコンテンツを最高に楽しむために映画館に行った。それだけのことではある話だった
最後に、ギルド内でスタァライトを広めてくれた彼と、ギルド内でスタァライトの話を一緒にしてくれる観客たちに、最大限の感謝を